辰巳泰子さんのライブが新宿であったので行って来た。トークがあらかた終わったとき、ゲストの笹公人さんが、「会場には黒田英雄さんも来てますが」と振られたので、「よし、突っ込みを入れたろう」とマイクが来るのを待ってたら、「時間がない」とぽしゃってしまった。まあ、それで正解だったかもしれない。なぜなら、たぶん俺はマイクを離さず、後半の辰巳さんの朗読の時間がなくなったであろう。ちょっと、いや、かなり言いたいことがあり、また、挑発して会場を紛糾させてやろうとも思っていたのだが、まあ、カットされて正解だったでしょう。いいライブだったけれど、もっと結社の裏話とか、結社歌人と投稿歌人の違いとか、予告から期待したようなトークがなかったことに対しては恨みがのこる。もっと面白い爆弾秘話が聞けるかと思っていたのだ。だから、そのことに関して質問しようと思っていたので、笹氏の振りがいいタイミングできたな、と思ったのに、時間切れで止められてしまった。もうちょっと丁々発止のやりとりが欲しかったなあ。会場には枡野浩一氏も来ていたと言うし。俺、紛糾させるの好きだから、いろんなことを一瞬考えたんだが、まあ、これでよかったのかもしれない。朗読時間をパーにして辰巳さんに恨まれるところだった。辰巳さんの朗読はすごく良かった。彼女の朗読はうまい。関西弁のイントネーションが生きていて、歌に独特の生活感が漂ってくる。ご自分の歌はもちろん、投稿されてきた歌の朗読には驚いた。目で読むよむより、すごくいい歌のように聞こえるのだ。これは、朗読者のマジックだな。
ところで、会場ロフトプラスワンは、売り上げからいくばくかの使用料ぶんを引いた残りがギャラというシステムだそうだ。新宿ど真ん中の一等地で、これは良心的と言えるシステムだろう。それで僕も、自分なりに企画を考えてみた。これくらいの予算なら、僕でもやれそうである。
1・「黒田英雄VS枡野浩一/正しい夫婦生活のあり方を語る」〜これは、根掘り葉掘り枡野氏の離婚体験を聞き出し、私がぼろくそに言って枡野氏をいからせる中で、観客に正しい夫婦生活の何たるかを知らしめる2時間。
2・「黒田英雄VS俵万智/子育ての楽しさについて」〜これは、俵氏に子育ての喜びを語らせながらも、その欺瞞と商売性を私がさんざんつついて最後には怒らせるという企画。観客には、子育てがいかに大変であるかということを逆に知らしめるのである。
3・「黒田英雄VS加藤治郎/釜飯の鶏に責任はあるか」〜これは簡単。加藤氏のあの一首「ゑゑゑゑゑ」を作った背景について延々と2時間語るのだ。私は、鶏の釜飯が大好きである。よって、これを戦争における死体として歌いあげた加藤氏に対して非常に怒りを持っている。ただその一点のみで「なんであんたはこんなことを歌うんだ!!!!!」と追求する2時間である。なお、観客のうち抽選で二名のかたに、釜飯をステージで食べてもらい、この歌を朗読していただく。もちろん、釜飯代は私の自腹である。
4・「黒田英雄VS短歌研究編集部」〜これも簡単。「なんでお前ら選考過程を変えないのだ」と延々と責める2時間。この企画は、新人賞選考というものが持つ暗部を抉り出し、歌壇全体の生ぬるさというものを糾弾する、問題トークとなるであろう。
どの企画も、実現したら会場超満員で私の懐もほくほくで、馬券代が稼ぎ出せるというものだ。ただ、相手が承知する可能性は1000%ない。
ロフトワンの、この料金システムはいいなあ。なんか面白い企画あればやってみようかな、とつい思ってしまう。しかし、かえすがえすも、一緒になんかやってくれようという歌人は皆無であろう(泣)。私は、自分のことを、歌壇における狂犬だと思っていたが、それは違うな。私は狂犬ではなく、珍獣だったのだ。
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1と4には、私もゲストで参加したいです。
ご来場ありがとうございました。
もし実現すれば、これ以上におもしろい短歌トークショーが、ほかにあるでしょうか?
ぜひ、みてみたいです。
いやー、たのしみだなァ。黒田さんが辰巳さんに、いったいどんな毒を吐くのでしょう?